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過食を防ぐには

ついお菓子やパンを食べ過ぎてしまう、食べだしたら止まらない、という患者さんがいます。分子整合栄養医学的に過食は、機能性低血糖症やセロトニン不足などが原因と考えます。機能性低血糖症とは、糖やパン・麺類などの摂り過ぎでインスリンの分泌が不適切になり、血糖が乱高下してアドレナリンやノルアドレナリンなどが過剰に分泌されて自律神経が乱れるものです。血糖が低下すると、甘いものが欲しくなります。また血糖が低下すると脳を維持するために血糖を上げるアドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されますが、これらのホルモンは交感神経を刺激するホルモンなので食べることにドライブがかかり過食になってしまいます。セロトニンは心を安定させるホルモンですが、セロトニン合成がうまくできていない人は、アドレナリンの制御がうまくできなり過食の一因になります。
過食を訴える患者さんは女性に多いように思います。女性は、甘いものやパンが好き・不適切なダイエットをしているなどで低血糖や栄養不足になりやすい、月経の影響で鉄欠乏に陥っている、といった人が多いことが原因ではないかと考えます。
過食を防ぐには、血糖を安定化させるような食事を心がけることです。1日3回ちゃんと食べる、毎食タンパク質を摂る、砂糖が入ったものを断つ、血糖が急上昇しやすいパンや麺類を控える、空腹がひどくなる前に豆、チーズ、ゆで卵などのタンパク質の間食を摂る、などが重要です。セロトニン分泌を増やすためには、タンパク質・鉄、ビタミンB群などのセロトニン合成に必要な栄養素をしっかり補充することです。