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バリウムよりも内視鏡で

私は医学部卒業後にまず放射線科の医局に入りました。私は見ていませんでしたが、ドラマ「ラジエーションハウス」を見ていた方は放射線科がどんな仕事をしているのかイメージできると思います。放射線科医は、バリウムによる胃や大腸の検査、レントゲン・CT・MRIなどの画像読影、血管造影などの業務を担います。研修医の時はバリウムの検査をよくしていましたが、バリウムでは平坦な病変や胃の前壁の病変などを見つけることが困難だということを痛感し、消化器内科に転科しました。
内視鏡は生検といって病変部の組織を一部採取して病理検査に出せますし、早期の病変は内視鏡的に切除することも可能です。被爆のリスクもありません。内視鏡検査はしんどいイメージがあるかもしれませんが、鎮静剤の注射をすれば楽に検査が終わります。胃癌、大腸癌は早期に発見すればほぼ完治する病気なので、40歳を過ぎた人で今まで内視鏡検査を受けたことがない方は早めに検査を受けられることをお勧めします。