癌の再発予防対策はできるだけ早めに

日本では今や２人に１人が癌に罹る時代です。乳癌、肺癌、胃癌、大腸癌などの固形癌が見つかった場合は、まずは外科的切除が必要になります。手術の後に栄養アプローチをするかしないかで再発のリスクが大きく変わってきます。本当は手術前から栄養アプローチを行い貧血と低アルブミンの是正と高濃度ビタミンＣ点滴をするのが理想です。手術操作で癌細胞が散らばることもありますが、血管内に癌細胞が入ると転移のリスクが高まります。赤血球は補体と連携して異物を捕捉してくれますし、タン白質、鉄、ビタミンＣはコラーゲンを強化するので転移しにくくなるからです。
手術は侵襲が大きいので体タン白の異化亢進がおき、アルブミンが大幅に低下します。また消化器系の癌の手術の場合、術後は食事にも制限がありますのでさらにアルブミンが低下しやすくなります。手術操作による出血で貧血にもなります。血液はタン白質が主な材料なのでタン白質不足は貧血の原因にもなります。さらに術後に抗がん剤治療が開始されると、副作用の影響で食べられなくなり低アルブミンと貧血が悪化してしまいます。免疫細胞や補体はタン白質が材料です。先ほども書きましたが赤血球も癌などの異物を捕捉します。転移や再発を予防するには低アルブミンと貧血は必ず是正しておこないといけません。
外科手術、抗がん剤治療などの標準治療だけ行うよりも栄養療法を併用した方が余命が長くなります。ですから、手術後、できれば手術前から栄養アプローチをしっかり行い貧血や低アルブミンにならないようにしていただきたいです。また高濃度ビタミンＣは癌細胞の増殖を抑えてくれる働きだけでなく、癌細胞をやっつけるＮＫ細胞の活性化作用もあります。
癌と診断されたらできるだけ早急に栄養療法と高濃度ビタミンＣ点滴を開始されることをお勧めします。