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パニック障害

パニック障害について昨夜の報道ステーションで特集が組まれていました。パニック障害の症状は、突然胸が苦しくなる、動悸、汗が吹き出す、呼吸困難、めまい、激しい不安に襲われるなどです。番組の内容は、いつ症状が起きるかわからない、一生向き合っていくしかない、もっとパニック障害のことを世間に認知してもらう必要がある、といったものでした。取材を受けた心療内科医は誰にでも起きうる病気とも話していました。番組内でパニック障害を栄養の関連性についてのコメントは全くありませんでした。パニック障害の原因についてTV局も知識がないのでしょうがないことかもしれませんが、予防方法や改善方法について言及してほしかったです。分子整合栄養医学的には、パニック障害は栄養と関係が深い疾患と考えています。つまり、栄養アプローチをきちんとすることで予防、改善が可能な疾患なのです。
パニック障害の患者さんは、人ごみ、暗いところ、閉所などで不安やパニックになりやすいです。心を安定させる神経伝達物質のセロトニンの合成がうまくいっていないことが、パニック障害や不安発作の主な原因と考えています。セロトニンも当然栄養から作られます。材料としては必須アミノ酸、鉄、ビタミンB6、ナイアシン、マグネシウムなどが必要です。月経で鉄欠乏に傾いている女性、肉を食べない人、炭水化物中心の食事をする人などはこれらの栄養素が不足しておりセロトニンもうまく合成できません。その他の原因としては機能性低血糖症が挙げられます。糖質中心の食事をすると血糖が急上昇し、それに反応してインスリンが過剰に分泌され、血糖値が逆に下がりすぎてしまう病態です。脳のエネルギーは主にブドウ糖です。脳幹という部位が呼吸や循環の命令中枢なのでここに優先的にブドウ糖が送られます。理性や情動をつかさどる大脳新皮質や辺縁系にはブドウ糖の供給が制限されますので、不安、パニック、イライラ、といった精神症状が現れます。
心を安定させるためには食事が何より重要です。肉、魚、卵をきちんと食べる、甘いものを控える、小麦粉製品を摂りすぎない、月経過多で鉄の貯金が少ない場合はヘム鉄を利用する、などを実践することでパニック障害を改善させることは十分可能です。

機能性低血糖症の正確な診断をするには、自費の検査5時間糖負荷試験が必要になります。特殊な検査でgdmクリニックでは実施しておりません。